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西の都の物語

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冬が始まるよ♪

人の善意

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ふ、と回していたチャンネルで北京パリ間をクラシックカーで横断するという番組をやっていた。

途中、舗装されていない道や大雨、坂道、クラシックカーには厳しい条件が続く過酷なレース。



ある場所で、イタリアのご夫婦が事故を起こした。

古いクラシックカーは泥道で簡単にグリップを奪われ、スリップしたそうだ。

奥様は車の外に放り出され腕に打撲を受けていた。

我が子のように大事にしていたであろうイタラという古い車は前輪の軸が完全に曲がっていた。


ご主人も奥様も非常にショックを受けしょげかえっていた。

このままレースをリタイアし、イタリアに帰国する、と話していた。


ところが、空港に向かうはずのご夫婦を載せた車が途中から街へと向かう。

街に着くと、しょげかえった旦那と、涙目の奥様がやっぱり最後までレースに参加するために

車を修理する、と、駄目なのは分かっているけど、トライだけはする、しておく、という表情で話ていた。

どうしようもなく、やるせないけど、行動せずいは居られない、そんな表情。



中央アジアのちょっとした街。

街の修理工場に行くと、ヒゲを蓄えた、いかにもあちらの顔らしい人が応対していた。


ご主人は聞いた。

お代はいくらくらいになりますか?


店の人は笑顔でこたえた。

お代はいりませんよ、お互い様です。


彼は閉店間際の知り合いの店に行き、

グニャグニャに曲がった車輪受けをプレスしてくれるように頼んだ。


大きく曲がった車軸とグニャグニャになった車輪受けは、6時間後、綺麗に元に戻り、

夫婦は再びレースに参加することが出来た。




ご夫婦はもう諦めていた。

諦めていたけれど、心の整理をつけるために一応修理をするという選択肢を選んだ。

それだけの話。

そんな感じだった。


のに。


遠く離れた異国の地で、わが子のように可愛がっていた車がクラッシュし、

奥様が車の外に放り出され怪我をした。

おそらく一生に一度の思い出作りに参加した大きなレースは最悪の結果に終わるはずだった。


のに。


言葉も通じない、生活も違う、眼の色も、肌の色も違う人が

お互い様だよ、と、笑顔で工場総出で修理をしてくれた。



なんだか、その風景がとても嬉しい風景で、見ていて感動してしまったのでした♪




悪意が助長されやすい世の中だけど、こういう風景を忘れずに日々を送らないとね♪
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by hot_soul | 2011-02-28 14:48 | 夜の戯れ言