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西の都の物語

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冬が始まるよ♪

その時 ~フェデラーウインブルドン5連覇に寄せて

2004/02/03(Tue) テニスでも語っとくべ


70年代「キャノン」と言われたストロークでランキング1位を保持した、ジミー・コナーズ。

ウインブルドン5連覇、冷静なストロークで帝王の貫禄を見せつけた、ビヨン・ボルグ。

そのボルグとのウインブルドンでの死闘は今も語り草となる暴れん坊、ジョン・マッケンロー。

精密機械のようなパッシングでボレーヤーをきりきり舞いさせたウインブルドンに嫌われた男、イワン・レンドル。

レンドルのウインブルドンへの憧憬を砕いたビッグサーバー、ボリス・ベッカー。

華麗なプレイスタイルで観客を酔いしれさせたテクニシャン、ステファン・エドベリ。

90年代に踊り出た蘇る時代の寵児、世界一のリターナー、アンドレ・アガシ。

アガシと共にテニスを完成させ90年代ウインブルドンで無類無敵の強さを誇った孤高の王者、ピート・サンプラス。


21世紀に入り、王者サンプラスの時代が翳りを見せ始めた頃、テニスの神は次代の主役を決めかねていた。
ラフター、ヒューイット、クエルテン・・・。
強い選手なら何人もいた。
しかし、時代と添い寝をできるような選手は現れなかった。
数々のキラ星達も、90年代に輝いた太陽サンプラスの残像を前にかすむばかりだった。

サンプラスを越える選手は後100年出てこない・・・。
サンプラスがテニスを完成させてしまったんだ。
正直、そんな感想さえ抱いていた。
そして、サンプラスの引退。
次代の主役は定まらないままにいた。

先日の全豪オープン。
そのサンプラスの残像を打ち消してくれそうな選手がやっと現れた。
サンプラスのウインブルドンでの31連勝を3年前に止めた男。
勢いと裏腹だった脆さが消えたロジャー・フェデラー。
そっか、あの31連勝を止めた選手がやっぱり出てきたか。
そっか、なるほどあの男なのか。

「僕は高い山を登り切ってしまったんだ。」
サンプラスの引退会見での言葉。
その頂上の先の景色を眺める資格を手にしたのは、ロジャー・フェデラー。

テニスの神はしばし時間を止めてサンプラスの時代を惜しんでいたのかも知れない。
この先5年、10年はフェデラーの時代が来る。
そう予感させてくれる全豪での彼の快勝だった。
サンプラスの残像の前に佇んでいた男子テニス界の時間がやっと動き出した。

by DAI



そう、あの時、全英ではまだ半信半疑で、全豪で確信したんだ。
新しい時代の始まりを。


フェデラーの前に現れた最強のライバル、土の王者、ナダル。
全仏の前哨戦、全仏、そして、ウインブルドン。
この2ヶ月で三度相まみえる両雄の決勝戦。

全英5連覇の偉業のために、フェデラーに与えられた最後の試練。
最強にして最後の敵、ナダル。
いや、敵という表現はおかしいのかも。

今年のナダルは強い。
テニスの歴史上でも瞬間的な強さだけなら、比肩できる選手は片手に満たない。
そう言いたくなるほどの強さ。
ナダルも一方の主役。

ナダルの放つ一瞬の煌めきがフェデラーを凌駕するのか?
それともフェデラーが歴史の扉を開くのか?
そんなせめぎあいの中で、テニス史上最高の完成度の試合が作られた。


ポイントで勝負を懸けるストロークの強さ。
サービスの正確性。
前に出る勇気。
第4セットを捨て、体力を温存する戦略性の高さ。
そして、大舞台であえてワンセットを落とす判断を後押しできる勇気。

フェデラーはその全てを試され、そして、試練に打ち勝った。

試合中に流されたサンプラスのサービスの映像。
ボルグの映像。
センターコートに集まった、コナーズ、マッケンロー、ベッカー、ボルグ。
伝説の英雄達の目の前で、自らが後継者であることを示したフェデラー。

完璧

その頂上の先の景色を眺める資格を手にしたのは、ロジャー・フェデラー。
頂上のむこうを眺める楽しみが、もしかしたら、あるのかも知れない。

もし、が、許されるなら・・・。
全盛期のサンプラスとの試合が見たい。




でもね、この試合を見ていて思ったのは、案外そんなことじゃなくて、
よかったね、フェデラーってこと。
そう、ナダルがいて、よかったね、と。

あまりに強すぎたサンプラスが持った空虚さを、フェデラーは持たずにすんだね。
本当に、よかった。

歴史の中には、2年連続のボルグ VS マッケンローという物語がある。
さあ、歴史は繰り返すのか、その歴史さえフェデラーが乗り越えるのか。
ナダルの成長と、怪我の回復を祈りつつ。

テニスの歴史の中で、最も完成度の高い試合の余韻を楽しみながら寝ますか。


などなどと。
夜の戯れ言でした♪
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by hot_soul | 2007-07-09 02:39 | 夜の戯れ言